今だから思うゴプリのあれこれ
が好きすぎて魔法つかいの5話に絶望してしまったのかもしれないと思いつつ。
実はゴプリにもいろいろ思うところがあるんだよなあというのをなんとなくうろ覚えでまとめてみる。
- ロックの野望の否定
- 39話のはるはるの立ち直り
- みなみんの夢
とりあえず未だにしっくり来ない点を並べ立ててみた。
まず3から。
かなり初期の頃から「父や兄のように人の役に立つ立派な人間になること」とかいう何となく曖昧でやりがいなさそうな印象の夢を語っていたみなみん。
更に「それがみなみさんの夢なんですね?」と改めて聞かれると「そうよ」と何の疑いもなく即答できる程のものじゃない描写も初期からついて回ってた。つまりはそもそも夢に迷いがあったってこと。
・曖昧で具体的に何をしたいのか、何になりたいのかハッキリしない。
・自分でも何がしたいのかわからない、まだ迷っている。
という前提が最初から示されてた。
一つ目には、はるはるも同じ躓きがある。
でも最終的なみなみんの着地の仕方が微妙で「今の夢も大切だけれど、新しい夢への気持ちが抑えられなくなった。でもそれは悪いことなんかじゃない」って風になっちゃってるんだよね。
そうじゃなくて、手段も目的も曖昧だった夢に具体的な手段と目的が生まれ、迷いがなくなるというのが、正しい着地点だったのかなと思う。家族の前でジブリみたいに泣く作画とかは良かったからその時はまあええ話やったなみたいな風に落ち着いたけどね。
「海の生物の研究をすること(てか獣医になること?)」は「父や兄のように人の役に立つ立派な人間になること」と全然相反してないのも悪い点かな。
お兄さんが海を愛していて、その海を通じて人々の役に立とうとしている描写もあったわけだし、その海を守るために海について研究したり、また獣医になったりすることは間接的に人の役に立つ立派な仕事なわけで。
初期メンバー3人の中ではみなみんは一番微妙な締め方になったと個人的には思ってる。
お次は2。
リアルタイムで観て感動してたのは事実なんだけどね。
はるはるの立ち直りにあんまり納得いってないんだよね。
38話でカナタに「プリキュアになるな」と言われて絶望するはるか。それは過去のカナタの言葉を原点として支えにしすぎた結果、逆にそれを自身へのプレッシャーに変えてしまっている部分が強調された上で示された、はるかの欠点だったと思うんだよね。一種の強迫観念みたいになってたし(笑)カナタの言葉を励みにしていたつもりが、逆にそれははるかを縛る鎖になっていたという。この鎖を解放したとき、本来の原点に立ち返り、はるかの夢の動機を個人のものとして確立するのではないかと思ってたんだけども。
39話ではるかが見出したのは「夢がここまで私を導いてくれた、だからこれからもプリンセスを目指す、例えカナタに否定されても」という答えで、「今までの諸々全てを動機とすることで自ら呪縛を強化しただと!?」と感じてしまったんだよね。これまでの全てを枷にしてしまった。糧と言えば聞こえがいいけども。
カナタの言葉という他人から与えられた動機(鎖)を解放した上で、はるかはどう夢を目指すのか?という問いに対して周りの全てとの新たな強い動機(鎖)で夢を繋げばいいのだという答えが返ってきたというか…。
じゃあ今まで楽しい事が全然なくていい人にも出会えなくて辛い事ばかりだったらプリンセスになるの諦めちゃってたのか?
家族に「いい加減に普通の目標を持って」って言われたり、友達に「プリンセス?変なの」とか言われ続けていたりしたらプリンセスの夢を諦めてたの?と思ってしまう。
ここまで導いてくれたからといって、別にその夢を遵守する必要はないのだし(これはみなみの夢の結末で示されている)。
そこにきて、カナタではない、本来の動機をクローズアップするのかと思ったんだけど、それはキラキラ可愛いからなりたいとかいうケーキ屋さんになりたい子供にありがちな理由だったというオチね。
まあ動機はそれでもいいけど、結論は「わたし、(カナタに否定された)今でもキラキラ可愛くて、強くて優しい花のプリンセスみたいになりたいって、心から思ってる。」で良かったと思う。
今までの出会いや誰かの言葉に縛られ続けてるように感じるはるはるの立ち直りには今でも疑問を感じる。
そして最後に1。
正直このアニメでは一番あかんかったと思うロックとの対決。
ロックが抱いていたのは野望という名の夢であることは否定しようがない事実だけど。
それを完全否定して消し去った上に一つの夢と呼べるものを否定して消した事を完全スルーしていたのには引いた。
ロックがそなござになったのも含めてドン引きした。
クローズの時は辛そうな表情を描写してくれたのに何たる扱いの差よ。
まあ、はるかとクローズの決着時にはロックの野望の否定はなかった事にしつつも納得いく答えが出たとは思うんだけどね。
相反する夢(目的)を追いかける二つがある時、どちらか一方が叶えられる事はもう一方の絶望になる。そうして互いにぶつかることもある。しかし、それでも互いの存在を認め合う事ができる。
互いの存在をね、認め合う事ができるんですよ。
だからロックの事はなかった、いいね?
という感じですねはい。
リアルタイムで観てて、とっても感動した。
だからこそ不満もある。
総合的に好きなのは変わらないけどね。
結論
きららちゃんは最高だった